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何かを残したいと思った私の、日々の独り言
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プロフィール
HN:
Takako+
性別:
非公開
自己紹介:
来てくださって
ありがとうございます

「世界を変えるというのなら」

大層な名前を
つけてしまいましたが、
変える世界は、私自身
それによって
見える世界も
また変わると信じて
×

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もちろん、知り合いでも何でもない。

きっと、私よりも若そうで、すごく派手な金髪をしていた。
はっきり言って苦手なタイプである。
例えるなら、悪いスーパーサイヤ人って感じ。

私が電車に乗り込むと、後を追うように彼も乗車し、
真向かいの席に座った。
電車が動き出す。
見るつもりはないのだが、
その髪型のせいか、どうしても目が行ってしまう。

ふと、気づいた。

彼の手。
大きな手。
でもどこか血色が悪くて、
そう、まるで蝋で作られた見本のようだった。
そんな左手の人差し指から、今にも床に滴り落ちるそうなくらい、
血が流れていた。

痛がっている様子はない。

血も止まっているようだ。

でも、彼には絆創膏もなければ、
血を拭う、ハンカチも持ち合わせていないのだろう。

私は、ずっと彼の血を見ていた。

モノクロ映画で、その血だけが色がついているように
鮮やかで、美しかった。

すると、通りすがりの女の子が、下車するのと同時に
「どうぞ」といって、一枚の絆創膏を手渡した。
彼は、彼女を見ることもなく、
「ども」と軽く口にしただけ。
彼は、絆創膏を握ったまま、使おうとしない。

私は、ただその様子を見ていた。
彼とは目が合わないように。

偶然だった。
私と彼が下車する駅は一緒だった。

彼が先に下り、今度は私がその後を追った。
ホームと改札口をつなぐ階段を登りきると、
彼の姿が視界から消えた。

私は彼の姿を探しはしない。

きっと、洗面台にでも行って、傷口を洗いに行ったのだろう。


さあ、彼は、
もらった絆創膏を使ったのでしょうか。

それが、一番気になります。
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